Koboldエンジンの設定ファイルは、Kobold.cfgというファイル名のファイルです。このファイルには、Koboldエンジンの変換方法に関する初期設定とシステム定義gemが記述されています。Koboldトランスレータは、Koboldスクリプトを処理するのに先立って、Kobold.cfgを読み込んで処理します。ここで記述された初期設定は、Koboldスクリプト内で変更することが可能です。

設定ファイルは、以下の2つのKobold言語要素から構成されています。

directive宣言とは、Koboldトランスレータの動作に関する設定をしているパートで、gem定義とはKoboldスクリプト内で参照できるデータを定義しているパートです。これらは、Koboldスクリプト共通の文法で記述されます。ただし、通常のKoboldスクリプトとは違い、インラインPerlの記述が可能であり、また、シンボルとして許可される形式が違います。

インラインPerlとは、Perlスクリプトを設定ファイルの中に埋め込む方法です。これは、現在日時システム定義gemに設定することなどのために使用されます。インラインPerlには、2種類の形式があります。一つ目は、directive宣言形式で記述されます。「=perl:」で始まる文は、Perlスクリプトとして処理されます。2つ目は、chore形式で記述されます。{{, }}で囲まれた部分は、Perlスクリプトとして処理されます。

シンボルとして許可される形式とは、gem定義でgemの識別子として与えられるシンボルの形式のことを指します。通常のgemは、アルファベットで始まって、アルファベットか数字か'.'か'_'が続いて、最後にアルファベットか数字で終わる形式ですが、システム定義gemは、'_'で始まって、アルファベットか数字か'.'か'_'が続いて、最後に'_'で終わる形式を取ります。